プレティアジャパンでは、主要スポーツブランド10社を対象に、ランニングシューズの購入に関する生成AIの回答状況を調査しました。
本調査では、5つの生成AI(ChatGPT、Google AI Overview、Google AI Mode、Gemini、Copilot)に対し、ランニングシューズの購入に関する質問を計4,800回実施。有効回答4792件を対象に、ブランド名がAI回答に登場する「言及率」と、日本向け公式サイトが回答の情報源として引用された「引用率」を比較しました。
その結果、ASICSが言及率59.4%で1位、Mizunoが引用率11.1%で1位となりました。
また、AIへの質問意図を比較すると、「おすすめ・推薦」「購入・比較」のようなユーザーの購買に近い質問においての引用率が必ずしも高くないということがわかりました。
さらに同じブランドでも、AIへの質問形式(言葉遣い)やAIエンジンによっても言及・引用状況に違いがあるということも明らかになりました。
なお、今回の調査データについて、実際の質問・AI回答全文・引用元URLを一覧で確認できるレポートを無料でご提供しています。
自社や競合ブランドのAI言及・引用状況をデータで確認したい方は、ぜひお申込みください。
※本レポートのランキングは調査対象の質問とブランド名・公式URLの判定ルールに依存します。市場シェア、売上順位、企業全体の品質評価を示すものではありません。
調査概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 調査名 | AI検索マーケットレポート|ランニングシューズ10ブランドの言及・公式サイト引用調査 |
| 調査対象ブランド | Nike、ASICS、adidas、Mizuno、New Balance、HOKA、Brooks、PUMA、Under Armour、ALTRA |
| 対象AI | ChatGPT、Google AI Overview、Google AI Mode、Gemini、Copilot |
| 調査期間 | 2026年10月10日~12日 |
| 調査方法 | 当社GEO/LLMOサービス「genrank」によるAI計測(80問 × 5AIエンジン × 12回) |
| 質問形式 | 全80問を「情報・知識」20問「おすすめ・推薦」20問「悩み」20問「購入・比較」20問に分類。「キーワード」「あいまいな自然文」「具体的な自然文」の3形式で入力。 |
| 取得数・有効回答 | 取得4,800件、有効回答4,792件 |
| 調査主体 | 株式会社プレティアジャパン |
調査の背景
生成AIの普及により、ユーザーは商品を探す際、検索エンジンで情報を調べるだけでなく、AIに商品の選び方やおすすめ、比較について相談するようになっています。
特にランニングシューズは、ブランドや型番、価格だけでなく、使用シーン、素材や色味、クッション性、足幅、履き心地に関する悩みなど、購入時に重視される条件が多岐にわたる商品です。
同じランニングシューズを探しているユーザーでも、AIに質問する内容はさまざまです。そのためスポーツブランドのEC・デジタルマーケティングの担当者としては、AI回答で自社ブランドがどのように取り上げられているかを把握することが重要になります。
そこで今回は主要スポーツブランド10社を対象に、ランニングシューズのAI検索における言及・引用状況を調査しました。
主な調査結果
結果① AIに最も言及・引用されているブランドは?
まず、各AIの回答にブランド名がどの程度登場したかを集計しました。
結果は、ASICSの言及率が59.4%(回答数2847件)で1位となりました。続いてNikeが45.1%で2位、Mizunoが36.9%で3位という結果が出ています。

次に、AIの回答において各ブランドの公式サイトが引用URLとして採用された割合を比較しました。
結果はMizunoの引用率が11.1%(回答数532件)で1位でした。続いてASICSが5.4%、Nikeが3.5%という結果が出ています。

特徴的なのは、ブランド名がAI回答に登場することと、公式サイトが情報源として引用されることに大きな差が見られたということです。
ASICSは言及率1位でしたが、引用率で見ると2位。一方、Mizunoは言及率3位でしたが、引用率だと1位となりました。
これらの結果から、AIに頻繁に言及されるブランドが、必ずしもAIに引用されるとは限らないということがわかります。
※各割合は全回答数4792件に対する言及率・引用率です。1つの回答に複数ブランドが登場するため、合計は100%になりません。
結果② 質問意図が「購買」に近づくほど言及・引用率は高まるか?
続いて、全80問を「情報・知識」「おすすめ・推薦」「悩み」「購入・比較」の4つの意図に分類し、AIに質問したところ言及率・引用率に変化があるかどうかを分析しました。
- 情報・知識:ランニングシューズは何を基準に選べばいいですか?
- おすすめ・推薦:ランニング初心者にはどんなシューズがおすすめですか?
- 悩み:ランニングシューズの横幅がきついんですが、どうしたらいいですか?
- 購入・比較:コスパのいいランニングシューズって、どう探せばいいですか?
4つの意図に分けた質問文の全文は、調査レポートからご覧いただけます。

結果は、10ブランド中8ブランドで「おすすめ・推薦」の質問における言及率が高いということがわかりました。一方、引用率では10ブランド中6ブランドで「情報・知識」が最も高いという結果がわかりました。
例えばASICSでは、「おすすめ・推薦」の質問における言及率が83.9%、引用率が7.0%でした。一方、「情報・知識」の質問ではそれぞれ40.3%、8.2%という結果が出ています。
特徴的なのは、「おすすめ・推薦」「購入・比較」のようなユーザーの購買に近い質問においての引用率が必ずしも高くないということです。
例えば「ジョギング向けのランニングシューズはどんなものがおすすめですか?」という質問に対し、自社ブランド名に加えて具体的な商品ページが引用されていれば、ユーザーはそのままリンクをクリックして商品購入を検討することにつながります。
そのため、購買に近い質問に対してAIが自社サイトをどのように引用しているのか、その現状を把握することは重要だと考えられます。
結果③ AIエンジンによって言及率はどう変わる?
さらに、同じ質問を5つのAIエンジンに対して行った際、10ブランドの言及・引用率がどのように異なるかを比較しました。

ブランドごとの言及率を比較すると、10ブランド中7ブランドで、最も言及率が高いAIと低いAIの間に10ポイント以上の差が見られました。
例えばNikeだと、Copilotの言及率は53.5%、ChatGPTの言及率は37.0と16.5ポイントの差が見られます。
また10ブランド平均で見ると、言及率はCopilotが28.3%と最も高く、Geminiが25.9%、Google AI Overviewが23.7%、ChatGPTが21.3%、Google AI Modeが21.1%となりました。
このようにAIごとの違いを確認することで、どのAIで公式サイト・商品ページの露出が不足しているのかを把握し、対策の優先順位を検討できます。
結果④ 質問時の「言葉遣い」によっても言及・引用率は違う?
最後に、全80問「キーワード」「曖昧な自然文」「具体的な自然文」の3つの質問形式に分類し、AIに質問したところ言及率・引用率に変化があるかどうかを分析しました。
- キーワード:軽量 ランニングシューズ おすすめ
- 曖昧な自然文:軽いランニングシューズでおすすめのものはありますか?
- 具体的な自然文:予算1万円以内で、近所を軽く走るためのランニングシューズを探しています。初心者におすすめのものはありますか?
3つのタイプに分けた質問文の全文は、調査レポートからご覧いただけます。

結果は、10ブランド中8ブランドで「キーワード」の言及率が高いことがわかりました。一方で、「曖昧な自然文」「具体的な自然文」においてもブランドの言及が確認されていますが、「キーワード」形式と比べると低い傾向にあるということもわかっています。
ここから考えられるのは、普段からAIに自然な言葉で相談しているユーザーが増えている中、そうした質問に対して自社サイトや商品ページが引用されるかどうかが重要になります。
例えば、実際に「予算1万円以内で、近所を軽く走るためのランニングシューズを探しています。初心者におすすめのものはありますか?」と質問したところ、回答とともにadidasとNew Balanceのランニングシューズの公式商品ページが引用されました。
こういった場合には、AIからのおすすめ回答とともに商品ページが同時に引用されているので、ユーザーにとっては納得感をもって商品情報に直接アクセスすることができます。
調査からの示唆
今回の調査では、ブランド名がAI回答に登場することと、公式サイトが情報源として引用されることは必ずしも一致しないことがわかりました。
これはユーザーの購買に近い質問意図においても同じ傾向が出ていることがわかっています。
また、ユーザーが実際に質問する際の言葉遣い、また利用するAIエンジンによっても言及・引用の傾向に違いが見られました。
以上の結果から、複数の質問・AIエンジンを組み合わせて現状の言及・引用状況を正しく把握すること、そして「ユーザーの実際の相談内容に近い質問」と「企業として重視するAIエンジン」の2つの軸を組み合わせて不足分を可視化することが、AI引用対策の第一歩になります。
調査レポートを無料でご提供
今回の調査結果に加え、調査データについて実際の質問・AI回答全文・引用元URLを一覧で確認できるレポートを無料でご提供しています。
自社や競合ブランドのAI言及・引用状況をデータで確認したい方は、ぜひお申込みください。
なお、本レポートのランキングは調査対象の質問とブランド名・公式URLの判定ルールに依存します。市場シェア、売上順位、企業全体の品質評価を示すものではありません。
GEO/LLMO対策サービス「genrank」について
今回の調査で使用したのは、当社のGEO/LLMO対策サービス「genrank」です。
genrankは、自社サイトが生成AIにどのように認識・引用されているかを診断し、AIが参照しやすいコンテンツの生成・掲載、引用状況の計測、改善までを一気通貫で支援します。
既存サイトのページ情報やFAQなどの情報を活用し、AIが理解しやすいHTMLコンテンツやJSON-LD(構造化データ)を生成、既存サイトへの掲載・実装までをサポートし、大規模なサイト改修を前提とせずにGEO/LLMO対策を進められます。
また、複数の生成AIにおける自社ブランド・サイトの言及・引用状況や競合の動向を計測し、施策前後の変化を確認。計測結果をもとにコンテンツの改善と再計測を繰り返し、継続的なAI検索対策を支援します。