「以前ほど、自社サイトへのトラフィックが集まらなくなった」
「検索順位は大きく変わっていないのに、クリックが減っている」
ECサイトを運営する中で、こうした変化が起き始めています。
その背景にあるのが、検索したユーザーがWebサイトをクリックせずに必要な情報を得るゼロクリックと呼ばれる現象です。
今回は、ゼロクリックによってECの商品発見がどう変わり、なぜGEOという視点が必要になっているのかを整理します。
「検索する=サイトを訪れる」ではなくなっている
これまでは、ユーザーが商品について知りたいとき、Googleでキーワードを検索し、結果に表示されたWebサイトへアクセスするのが一般的でした。
そのためECサイトにとっては、自社商品や特集ページを検索結果の上位に表示させることが重要でした。
しかし現在は、Google検索にAI Overviewが表示されるほか、ChatGPTやGeminiなどの生成AIに直接質問して情報を集める行動も広がっています。
Webサイトを一つずつ開かなくても、AIの回答から必要な情報を得られるようになっています。

その結果、検索結果で上位に表示されることと、サイトを訪れてもらうことが必ずしもイコールではなくなっています。
実際、LinkedInは一部のB2Bテーマにおいて、検索順位が大きく変化していないにもかかわらず、非指名・認知目的のオーガニック流入が最大60%減少したと報告しています。(1)
商品選びは、サイトを訪れる前から始まっている
ここで重要になるのが、生成AIに自社の商品やブランドを引用される状態をつくるGEO(Generative Engine Optimization)という考え方です。
例えば、秋の結婚式への参列を控えたユーザーが、「秋の結婚式にはどんな服装でいけばいい?」と調べる場面を考えます。
これまでは、
「結婚式 コーデ 秋」
「結婚式 友人 ドレス」
などと検索し、ファッションメディアの記事やECサイトの商品ページを見ながら候補を探していました。
一方、生成AIに相談すれば、
- 秋らしい落ち着いたカラー
- 結婚式のマナーに合ったデザイン
といった条件も含めて商品を提案してもらえます。
さらに、その回答の中で具体的な商品やブランドが紹介されれば、ユーザーはECサイトを訪れる前の段階で候補を絞り始めます。

EC事業者にとって重要になるのは、ユーザーがAIに質問したとき、自社の商品が候補として挙がる状態をつくることです。
これまで検索順位やクリック数を中心に見ていたEC集客に、AI回答上で自社商品がどのように認識・引用されているかという新しい接点が加わっています。
AI経由のユーザーは、すでに比較・検討が進んでいる
さらに注目したいのが、AIからECサイトを訪れるユーザーの「質」です。
Shopifyが2026年Q1のコマースデータを分析したところ、商品詳細ページから訪問を開始したセッションでは、AI経由ユーザーのコンバージョン率はオーガニック検索経由より49%高く、平均注文額も14%高いという結果が出ています。(2)
AIに自分の希望を伝え、情報を集め、ある程度候補を絞ってからサイトを訪れる。
そのためAI経由のユーザーは、「とりあえず情報を探している」段階ではなく、より購買に近い状態でECサイトを訪れている可能性があります。
つまりゼロクリック時代に重要なのは、サイトを訪れる前の比較・検討段階で、自社商品を候補に入れてもらうことです。
AIに引用されるサイトをつくるGEO/LLMO対策
株式会社プレティアジャパンが提供する「genrank」は、生成AIからの言及・引用を高めるためのGEO/LLMO対策サービスです。
自社サイトの状態や現在の引用状況を確認し、AIに引用されやすいコンテンツを生成してサイトへ掲載します。
さらに、掲載後の引用状況を継続的に計測し、結果をもとにコンテンツを改善していきます。
AIに引用されやすいコンテンツをサイトに蓄積し、生成AIの回答の中で自社の商品やブランドが選択肢に入る状態をつくる。
これが、ゼロクリック時代のECにおける集客、GEO/LLMO対策です。
参考
- Search Engine Land「LinkedIn: AI-powered search cut traffic by up to 60%」(2026年)
- Shopify「AI-referred shoppers convert better and spend more」(2026年)