ChatGPTなどの生成AIに相談しながら、商品を探したり比較したりする行動が広がっています。

こうした変化を受けて、「自社ECにもAI接客を取り入れられないか」と検討している企業が増えています。

Deloitteの「2026 Retail Industry Global Outlook」によると、世界の小売企業の経営層330人を対象とした調査で、42%がAI・生成AIを活用したカスタマーサービスチャットボットをすでに利用しています。

また、33%がパーソナライズされたレコメンドや商品検索にAIを利用しており、さらに34%が今後12カ月以内に利用する予定と回答しています。

このように、AIを小売やECの接客に取り入れる動きは、実験から実装へと進み始めています。

そこで次に出てくるのが、

「ChatGPTなどの汎用AIがある中で、自社ECにAIを導入する意味は何なのか?」

という疑問です。

汎用AIと同じように商品について回答するだけでは、自社ECならではの価値は出しにくくなります。

自社ECだからこそ、そのサイトで販売している商品の中から、

  • 自分の用途に合っているか
  • 自分のサイズや予算に合っているか
  • 自分の好みや雰囲気に合っているか

まで踏まえて、具体的な候補を提案できることが重要です。

では、自社ECならではのAI接客をつくるには何が必要なのでしょうか。

ポイントは、「検索品質」と「そのブランドらしい接客」の2つです。

1. ユーザーの条件に合う商品を正確に提案する

まず必要なのが、ユーザーが伝えた条件を正しく理解し、それに合う商品を提案できることです。

AIが自然な文章で回答できても、紹介される商品が条件から外れていれば、商品選びには役立ちません。

例えば、

3,000円以内の商品を探している

と伝えたのに、3,000円を超える商品が表示される。

メンズの商品が欲しい

と伝えたのに、レディース商品が混ざる。

白以外が欲しい

と伝えたのに、白の商品が提案される。

こうしたズレが続けば、ユーザーはAIに相談する価値を感じません。

​それを防ぐために重要な指標は2つあります。

①商品適合率:ユーザーが探している商品と合っているものがどのくらい提案できているか

②回答適合率:回答文が不自然でなく、かつユーザーが何を求めているかをくみ取って正しく返事ができているか

AI接客では、会話が自然であることに加えて、商品適合率と回答適合率を上げることでユーザーが伝えた条件と提案する商品が合致していることが土台になります。

2. そのブランドらしい接客ができるAIにする

条件に合う商品を正確に提案できるようになったら、次に重要になるのが、そのECサイトならではの情報を使った接客です。

ユーザーが商品を選ぶときに重視する情報は、ECサイトや商材によって異なります。

例えば、

  • 価格やセール情報
  • サイズ感
  • 在庫状況
  • レビューや口コミ
  • 配送スピード
  • ブランドの世界観

などです。

アパレルECであれば、単に「Mサイズがあります」と伝えるより、「普段Mサイズを着ている人ならどのサイズを選びやすいか」といった情報が商品選びに役立つかもしれません。

ギフトを扱うECであれば、価格だけでなく、贈る相手やシーン、ラッピング、配送日なども重要になります。

スポーツ用品であれば、初心者向けなのか、競技で使うのか、日常のトレーニングで使うのかによって提案する情報も変わります。

このように、そのECでユーザーが商品を選ぶときに必要としている情報や文脈をAI接客に反映していくことで、ブランドごとの違いが生まれます。

自社ECのAIだからこそ、

「このサイトの商品について、どう選べばよいかまで相談できる」

という体験をつくることができます。

汎用AIと自社ECのAIは、役割が違う

ChatGPTなどの汎用AIには、幅広いテーマについて相談できるという強みがあります。

一方、自社ECのAIが担うのは、自社の商品を前提として、ユーザーの商品選びを具体的に支援することです。

ユーザーが伝えた条件を理解する。

その条件に合う商品へ絞り込む。

さらに、サイズ、レビュー、利用シーン、配送など、そのECで商品を選ぶために必要な情報を使って比較や判断を支援する。

こうした接客までできることが、自社ECにAIを導入する意味につながります。

まとめ

AI接客を自社ECに導入するときに重要なのは、AIと自然に会話できることだけではありません。

まず、ユーザーの条件を正確に理解し、合う商品を提案できる検索品質が必要です。

そのうえで、そのブランドやECで商品を選ぶときに必要な情報を理解した接客へ育てていく。

この2つがそろうことで、自社ECのAIは汎用AIとは異なる役割を持てるようになります。

genserで、自社ECならではのAI接客を実現する

株式会社プレティアジャパンが提供する「genser」は、ユーザーの自然な言葉から用途や条件を読み取り、自社ECの商品データをもとに商品を提案するAIエージェンティックコマースSaaSです。

ユーザーの条件に合った商品を提案する検索品質と、そのECならではの商品情報や接客文脈を組み合わせることで、商品検索から比較・検討までを支援します。

ご興味があればぜひお気軽にお問い合わせください。

参考

Deloitte
「2026 Retail Industry Global Outlook」