「ECサイトで商品ページは見られているのに、なぜか購入につながらない」
「ユーザーはいろいろな商品を見ているのに、最終的には何も買わずに離脱してしまう」
ECサイトを運営していると、こうしたユーザーの行動に悩むことがあります。
その背景にある一つの要因が、選択肢や情報が増えたことで起こる「選び疲れ」です。
今回は、ユーザーがなぜ「選び疲れ」てしまうのか、そして迷わず納得して商品を選べるECにするためのヒントをご紹介します。
比較と検討を繰り返す「メッシーミドル」
以前の購買行動は、商品を知り、比較し、購入するという比較的シンプルな流れで捉えられていました。
しかし今は、ECサイトだけでなく、SNSやショート動画、インフルエンサーの発信など、さまざまな場所から情報を集めます。
気になる商品を見つけて比較し、また別の情報を探して、もう一度比較する。
Googleは、こうした「探索」と「評価」を行き来する複雑な購買プロセスを「メッシーミドル(Messy Middle)」と呼んでいます。

選択肢が増えたことで、ユーザーは多くの商品を比較できるようになりました。
その一方で、
- 自分にはどれが合っているのか
- 買ってから後悔しないか
- もっと良い商品があるのではないか
と迷い続けることも増えます。
これが、冒頭で触れた「選び疲れ」の正体です。
ユーザーからの信頼を得るための3つのアプローチ
ユーザーが商品を決めるために必要なのは、「なぜ、この商品が自分に合っているのか」が分かることです。
そのために考えたいのが、次の3つのアプローチです。
1. 商品の「決め手」を提示する
ユーザーが知りたいのは、自分が重視している条件に合う商品がどれなのかということです。
例えばモバイルバッテリーを探しているユーザーに、
持ち運びやすさを重視するなら、この中で最も軽量です。
長時間使いたいなら、バッテリー性能ではこちらがおすすめです。
と伝える。
単なるスペックの羅列ではなく、ユーザーの条件に合わせて「選ぶ決め手」を整理することで、「なぜ自分に合うのか」が分かりやすくなります。
2. 選ぶための安心材料を届ける
ユーザーは買い物をするとき、「失敗したくない」という不安も抱えています。
そこで役立つのが、レビューや他のユーザーの選択などの情報です。
例えば、
同じ年代のユーザーからよく選ばれています。
コストパフォーマンスを重視する人に選ばれている商品です。
といった情報があれば、自分と近い条件の人が選んでいることが判断材料になります。
商品の特徴だけでなく、安心して決断するための根拠を届けることが重要です。
3. 曖昧なニーズから商品を提案する
ユーザー自身が、最初から欲しい商品を明確に決めているとは限りません。
例えば、
- 友人の結婚式に着ていく服が欲しい
- 週末に友達と出かけるためのアウターを探している
- パートナーへの誕生日プレゼントを選びたい
といった状態です。
このとき必要なのは、利用する場面や好み、予算などを聞きながら、「その条件なら、こういう商品が合います」と候補を絞っていくことです。
実店舗で店員に相談するように、ECサイトでも曖昧なニーズを受け止められれば、ユーザーは商品名が決まっていない段階から買い物を始められます。
商品を並べるECから「選ぶ理由を届けるEC」へ
これからのECサイトは、商品を並べておくだけの場所ではありません。
ユーザーの曖昧な悩みに答え、選ぶ理由を提示できる。
そんな「接客の場」へと進化させることが、いま求められているのです。
株式会社プレティアジャパンが提供するエージェンティックコマースSaaS「genser」は、ユーザーが自然な言葉で相談すると、その意図や条件を読み取り、自社ECの商品から候補を提案します。
単に検索結果を並べるのではなく、「なぜこの商品が合うのか」という理由とともに提案することで、検索窓を商品を探す場所から、納得して選ぶための接客の場へ変えていきます。

出典
- Google「How people decide what to buy lies in the ‘messy middle’ of the purchase journey」(2020)