休日の予定は人によってさまざまです。
水族館を訪れる日、ライブで長時間立つ日、友人とランチを楽しむ日。ひと口に「休日の服選び」といっても、動きやすさ、場に合う服装、着回し、予算など、重視する条件は変わります。

こうした希望や、まだ言葉にしきれていない悩みを相談するために、ChatGPTなどの生成AIが使われています。
予定や好みを自然な言葉で伝え、服やブランドの選択肢を尋ねる。AIへの相談は、商品選びの一つの方法になっています。

生成AIの回答に自社ブランドの名前が挙がることは、消費者がそのブランドを知るきっかけになります。
また、公式サイトが引用元として示されれば、消費者が商品情報を詳しく確認するための接点にもなり得ます。

どのような質問で自社ブランドが言及され、どの公式ページが引用されているのか?
これらを把握することは、AIを通じた商品選びの実態を知り、今後の集客施策を考えるうえで重要です。

プレティアジャパンは、休日のレディースファッション10ブランドを対象に、5種類の生成AIへ80問を繰り返し質問し、有効4,709回答を分析しました。

結果、ライブ・日帰り旅行などのアクティビティを想定したブランド相談10問ではGLOBAL WORKが29.6%、食事・お茶に関するブランド相談8問ではUNITED ARROWSが15.5%で、それぞれ言及率首位となりました。

同じ休日の服選びでも、質問の種類によって名前が挙がるブランドは変わります。
全80問ではUNITED ARROWSが言及率8.7%で首位、GLOBAL WORKが公式サイト引用率0.7%で首位でした。

今回は、質問別の違いを中心に、10ブランドの言及率と公式サイトの引用状況を詳しく見ていきます。

調査レポート・お問い合わせ

4,709件のAI回答全文や引用元URLなど、詳細な調査結果を無料でご覧いただけます。

結果①|言及率はUNITED ARROWS、公式サイト引用率はGLOBAL WORKが首位

全4,709回答で最も多く名前が挙がったのはUNITED ARROWSの8.7%(410件)でした。
GLOBAL WORKが7.6%(359件)、URBAN RESEARCHが6.2%(291件)と続き、この3ブランドが言及率の上位を占めました。

一方、もっと多くサイトURLが選ばれたのはGLOBAL WORKが0.7%(35件)で首位でした。
UNITED ARROWSが0.4%(19件)、ROPÉ PICNICが0.4%(18件)で続いています。

図1|アパレルブランド10社 全80問、4709件回答内のブランド言及率と公式サイト引用率

公式サイト引用率の上位3ブランドに注目すると、GLOBAL WORKは言及率2位・引用率1位。
UNITED ARROWSは言及率1位・引用率2位。
ROPÉ PICNICは言及率6位・引用率3位でした。
公式サイト引用率では、ブランド名の言及率とは異なる順位になっています。

全体の言及率だけでは、公式サイトがどれほど引用されているかは分かりません。
自社の状況を調べる際には、二つの指標を別々に確認する必要があります。

結果②|休日の予定によって、言及率の首位ブランドが変わる

休日の予定を指定しておすすめブランドを尋ねた18問を、二つの質問群に分けました。
水族館・ライブ・日帰り旅行・カラオケなどのアクティビティ10問と、ランチ・ケーキ店・アフタヌーンティーなどの食事・お茶8問です。

図2|休日の予定別 10ブランドの言及率比較

アクティビティでは、GLOBAL WORKが29.6%(173件)で首位でした。
次いでUNITED ARROWSが18.5%(108件)、URBAN RESEARCHが17.9%(105件)となっています。

一方、食事・お茶ではUNITED ARROWSが15.5%(72件)で首位となり、ROPÉ PICNICが10.8%(50件)、URBAN RESEARCHが8.6%(40件)と続きました。

とりわけ差が大きかったのはGLOBAL WORKで、アクティビティ29.6%に対し、食事・お茶では4.1%でした。
反対にROPÉ PICNICはアクティビティ9.2%、食事・お茶10.8%と、二つの質問群で近い割合になっています。
同じ休日向けの服でも、質問に含まれる予定によって、名前が挙がるブランドの傾向が異なることが確認できました。

質問別のAI回答文・引用元を詳しく調べたい方へ

異なる質問に対するAI回答全文と引用元URLを収録した無料レポートをご覧いただけます。

結果③|ブランド探しと服の選び方の相談では、言及率が大きく異なる

「どのブランドで買うか」と「ワンピースとパンツのどちらを買い足すか」では、AIに求める答えが違います。
80問を、ブランド・ショップ選び24問、服の種類・購入方法の比較16問、服装の基本・悩み40問に分け、各ブランドの言及率を比較しました。

図3|質問目的別 10ブランドの言及率比較

ブランド・ショップ選びでは、UNITED ARROWSが26.6%(372件)、GLOBAL WORKが25.6%(357件)、URBAN RESEARCHが20.7%(289件)で上位となりました。
この24問のうち、行き先を指定せずにブランドやショップ、予算別の選択肢を尋ねた6問では、UNITED ARROWSが55.3%(192件)、BEAMSが51.3%(178件)、GLOBAL WORKが47.6%(165件)でした。

一方、服の種類・購入方法の比較16問では、最も高いUNITED ARROWSでも0.8%(8件)で、次いでROPÉ PICNICが0.6%(6件)でした。
服装の基本・悩みを尋ねた40問では、UNITED ARROWSが1.3%(30件)、ROPÉ PICNICが0.2%(5件)で、それ以外のブランドはいずれも0~1件でした。

ブランドを探す質問では名前が挙がる一方、服の種類や着こなしについて相談する質問では、対象ブランド名の言及が少ないという違いが見られました。
後者では、どのブランドかという情報だけでなく、素材・動きやすさ・着回しなどについてAIが何を説明しているかが確認の対象になります。

結果④|公式サイトの引用先は、ブランドごとに異なる

着こなしを解説する記事やブランドページ、商品詳細ページなど、引用されたページの種類には違いが見られました。
10ブランドの公式サイト引用回答数と、実際に引用されたページの例を表4にまとめました。

表4|10ブランドの公式サイト引用件数と主な引用先

ブランド 公式サイト引用回答数 引用された公式ページの例 そのURLが引用された回答数
UNITED ARROWS 19件 秋の着こなしに関する記事 5件
GLOBAL WORK 35件 公式トップページ 21件
URBAN RESEARCH 2件 DOORSの女性向けページ 1件
BEAMS 2件 女性向けカジュアル特集 1件
SHIPS 1件 商品詳細ページ 1件
ROPÉ PICNIC 18件 ブランドページ 9件
FREAK'S STORE 1件 公式トップページ 1件
JOURNAL STANDARD 1件 関連レーベルの商品詳細ページ 1件
NANO universe 4件 公式オンラインストア 3件
NOLLEY'S 0件 — —

※URLごとの件数は、そのページが引用元として採用された回答数です。一つの回答で複数の公式URLが引用される場合があるため、URLごとの件数を足したものがブランド全体の引用件数とは限りません。

補足|対象10ブランドの公式サイト以外に引用されたサイト

対象10ブランドの公式サイトが引用された回答は、全4,709回答のうち66件(1.4%)でした。

では、それ以外にはどのようなサイトが引用されているのでしょうか。
元回答から、ファッション通販サイトやコーディネート投稿サイトなど、主なサイトの引用状況を調べました。

表5|対象10ブランド以外の主な引用先(全4,709回答)

サイト 主な内容 引用された回答数 回答割合
Lemon8 コーディネート投稿・SNS 288件 6.1%
AnotherADdress ファッション情報・レンタル 284件 6.0%
HP PLUS ファッションメディア 244件 5.2%
SHOPLIST ファッション通販 190件 4.0%
WEAR コーディネート投稿 144件 3.1%
ZOZOTOWN ファッション通販 124件 2.6%

※各サイトの該当URLが「本文採用」と判定された回答を1件として集計。同じ回答に同一サイトのURLが複数あっても1件として数えています。

Lemon8やWEARなどのコーディネート投稿サイト、HP PLUSなどのファッションメディア、SHOPLISTなどの通販サイトが引用元として選ばれていました。

AIの回答では、ブランド公式サイトに加えて、着こなしの情報や通販サイトも参照されていることが分かります。

AI別の回答文・引用元を詳しく調べたい方へ

4,709件のAI回答全文や引用元URLなど、詳細な調査結果を無料でご覧いただけます。

調査からの示唆

全体の言及率ではUNITED ARROWSが首位でしたが、アクティビティを想定した質問ではGLOBAL WORKが首位となりました。
また、ブランド・ショップを尋ねる質問と、服の選び方や悩みを尋ねる質問とでは、ブランド名の言及率に大きな違いがありました。

こうした結果から、企業として確認したいのは、全体ランキングだけではありません。
自社の重点商品が検討される場面を想定した質問で、どのブランド名が挙がり、どの公式ページが引用されているかです。

例えば、旅行向けのパンツを扱うなら「日帰り旅行に着ていく服のブランド」、きれいめな服を扱うなら「友人とのランチに合うブランド」、着回しを重視する商品なら「ワンピースとセットアップの選び方」といった質問が考えられます。
回答を確認したうえで、自社の商品情報や着こなしの解説と照らし合わせ、どの情報を充実させるか検討できます。

さらに、公式サイトの引用先まで見ることで、ブランドページ、特集記事、商品詳細ページのうち、どのページがAIの回答で引用されているかを把握できます。
ブランド名の言及と公式サイトの引用を分け、質問内容と引用先の両方を調べることが、今後の施策を考える出発点になります。

調査概要

項目 内容
調査期間 2026年10月24日〜25日(2日間)
調査対象 UNITED ARROWS、BEAMS、SHIPS、URBAN RESEARCH、NANO universe、GLOBAL WORK、ROPÉ PICNIC、FREAK'S STORE、JOURNAL STANDARD、NOLLEY'S
対象AI ChatGPT、Gemini、Copilot、Google AI Mode、Google AI Overview
調査規模 80問×5AI×12回=4,800回答取得、有効4,709回答(除外91回答)
質問意図 情報・知識、おすすめ・推薦、悩み、購入・比較(各20問)
言及率 回答本文で対象ブランド名・対象レーベル名などが確認された回答の割合
公式サイト引用率 対象ブランドに属する公式URLが回答の引用元として採用された割合

※本レポートの数値・順位は、調査対象の質問とブランド名・公式URLの判定ルールに基づきます。市場シェア、売上順位、企業全体の品質評価を示すものではありません。また、クリック数や実際のサイト流入、購入・申込みへの影響は今回の計測対象に含まれません。

GEO/LLMO対策サービス「genrank」について

今回の調査に使用した「genrank」は、複数の生成AIにおけるブランドの言及状況や公式サイトの引用状況を計測し、AIが参照しやすいコンテンツの生成・掲載から、改善・再計測までを支援するサービスです。

既存サイトの商品詳細ページやFAQなどをもとに、AIが理解しやすいHTMLコンテンツやJSON-LD(構造化データ)を生成し、既存サイトへの掲載・実装までをサポートします。大規模なサイト改修を前提とせず、重点領域での引用状況を確認しながら改善を進めることができます。

AIの回答でブランド名が挙がるだけでなく、顧客の質問に答える情報源として公式サイトが引用されるために。 自社の言及・引用状況を把握し、コンテンツの改善と再計測を進めたい企業向けに、genrankのサービス内容と支援範囲をまとめています。